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57.強風と乾燥の“月世界” [星空への招待]

 前回も書きましたが、私はまだ「浄土平初心者」です。初めてここにいらっしゃった方、第一印象はいかがですか?その日の天候や季節によって印象もガラリと変わることでしょうが、車を降りて、まず風が強い!とびっくりされる方は多いようです。それと気温が低い、寒いということでしょうか。
 浄土平で風が強いのは「いつものこと」とベテランの方は驚きません。寒いのは標高の高さによるもの+風による体感温度の影響があると思います。風速1mの風で体感温度は1℃下がるそうですから、帽子など簡単に吹き飛ばされそうな強風が毎日のように吹きまくっている浄土平では、下界の0m地点と比較すれば15℃くらいは平気で違ってくる感覚となります。今の時期、外に長時間いることもつらいほどまだ浄土平は寒いのです。もちろん建物の中でもストーブは欠かせません。
 私の印象としては「乾燥した空気」が挙げられます。山肌の露出した砂礫も乾燥した雰囲気を醸し出していますが、梅雨時でも山はそれほどジメジメしません。これからの季節、いよいよ快適な気温・湿度で過ごせる日が多くなりそうです。
 浄土平の清浄で乾燥した空気は、美しい星空を見るうえでも大切な要因となっています。湿度が高いと夜露の原因にもなり、カメラのレンズを曇らせたりして厄介なのです。風が強く、寒いのは歓迎される条件ではありませんが、適度な風は夜露による曇りを防いでくれます。天体観測はあまり身体を動かさないので夜の寒さは身にしみますが、浄土平駐車場にやってくる天文ファンの装備を見ると、オートキャンプの要領でけっこう快適に過ごしているようです。
 吾妻小富士や桶沼は噴火口のあとで隕石の衝突跡と考えられるクレーターとはでき方が違うわけですが、浄土平周辺の荒涼とした景観はウサギ(雪形)もいて、まるで月面に降り立ったかのような印象も受けました。月世界に風は吹きませんが…。

 

浄土平にゅ~す」No.2(1999年5月23日発行)より 


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