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81.それでも冥王星は回っている [星空への招待]

↑話題の冥王星はここにいます。 13.9等

 

 8月24日、国際天文学連合(IAU)総会で、冥王星を太陽系の惑星から除外し、従来の9個から8個とする新しい定義が可決されました。

 従来の9惑星に小惑星セレス、冥王星の衛星カロン、最近「エリス」と命名された2003UB313を加えて12個とする当初案に異論が続出するなどドタバタぶりも報道され注目を集めました。長年慣れ親しんだ「冥王星」を外すことは天文学者にとってもそれほど重大な決断だったということでしょう。

 浄土平ビジターセンターで上映中のハイビジョン番組『星空散歩』のなかでも「太陽を回る9つの惑星」という説明が出てきます。修正が必要となりましたがナレーションは元NHKアナウンサーで今は亡き相川 浩さん。その部分だけ吹き替えるのは不可能です。しばらくこのまま上映するしかなさそうです。

  科学の世界では新しい発見や研究の進歩によってそれまでの“常識”がひっくり返ることはよくあることです。太陽系の未知の部分が少しずつ解明されてきた結果、ひとつ異質な存在だった冥王星がほかの8惑星と区別されたのは仕方がないというか、冷静で科学的な判断だと思います。

 月や惑星は天体のなかでも身近な存在です。新しい定義によって「惑星」の数が変わろうと、それは私たちの見方が変わっただけで星空に変化はありません。これで冥王星が消えてなくなるわけではなく、これからも太陽の周りを回りつづけます。長く“最遠の惑星”と言われてきましたが、太陽系はもっとずっと遠くまで広がっていることが分かり、新しい仲間も続々発見されています。

 教科書の書き替えが必要になる、あるいはナレーションの吹き替えが必要になるような新しい知見はむしろ大歓迎で、新しい自分の知識として取り込んでしまおうではありませんか。

 

→2006年8月17日付あさおの日記「惑星の定義が変わる?

 

 

『浄土平にゅ~す』No.82(2006年9月・浄土平ビジターセンター発行)より


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